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ファイザーの後発品

今日の日経新聞によると、ファイザーの日本法人が、大日本住友製薬の感染症治療薬の後発品(「メロペネロ水和物」)を発売するとのこと。また、年内に20製品、2015年までに100製品をローンチするとのこと。

ファイザーが後発品を出すことは既に発表されていたので、驚きでもなんでもないし、先発品メーカーのジェネリックの販売は世界的な傾向でもある。

さて、ファイザーに限らず、このような先発品メーカーによる後発品の販売により想定されるのは、先発メーカー同士の係争が増加する可能性、とりわけ、先発品メーカーは、後発品を出す時のFTOのレビューのノウハウが十分ではない場合もあり、また、他の後発品メーカーとのつながりも希薄なことも多いので、後発品業界の横のネットワークが得られにくい。少なくともしばらく慣れが必要になるだろう。

ただ、先発品メーカーに対する信頼は厚いだろうし、MRの規模感も、後発品メーカーのそれとは圧倒的に差がある。したがって、長い目で見れば(それほど長い目でみなくても)、先発品メーカーは、ドミナントな、後発品販売のプレーヤーになり得るだろうし、そうなると、多くの小規模な後発品メーカーの収益を決定的に、圧迫し、一部の小規模な後発品メーカーは単独では生き残れず、市場から退場を余儀なくされるか、再編されるであろう。

また、たとえば、国内では中規模または大規模な後発品メーカーであっても、先発品メーカーや海外の大手後発品メーカーに、時間を買うために買収されることも、今後も続くであろう。
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